膝痛の原因

文責:院長 鍼灸師・柔道整復師 黒澤彰

最終更新日:2025年07月08日

1 膝の使い過ぎ

 バレーボールやバスケットボールのような跳ぶ動作を繰り返すスポーツや、サッカーや空手のような蹴る動作が多いスポーツ、ランニングやサイクリング等の長時間足を動かし続けるスポーツによって、膝を痛めるケースは多いです。

 膝に負荷の掛かるスポーツを長期間、繰り返し行いますと、膝の靭帯を損傷する等して炎症が起こり、痛みが引き起こされます。

 動かすと常に痛みが出る場合、スポーツの途中で痛み出す場合、スポーツ後に痛みが出る場合、ある動作を行うことで痛みが出る場合等、痛みの程度は様々です。

 膝を使い過ぎていることに加えて、筋力不足や柔軟性の低下も原因の一つであると言えますので、スポーツ前にしっかりと準備運動としての動的ストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めておくことや、スポーツ後に静的ストレッチなどの身体のメンテナンスを適切に行うことで、予防出来る可能性があります。

2 転倒等による損傷

 転倒によって膝を強くぶつけたり、自動車事故で膝を打ち付けたりなど、何らかのアクシデントで膝にダメージを負うことがあります。

 打ち付けた箇所が後から腫れてきたり、熱感のある痛みが出てくることがあり、場合によっては膝関節を上手く動かせなくなってしまうかもしれません。

 時間が経つと自然に回復していくこともありますが、適切な処置を行っていないと、回復が遅れてしまったり、痛みが取れなかったりする恐れがありますので、まずは適切な応急処置を行い、その後でしっかりと適切な施術を受けることが大切です。

3 加齢

 加齢とともに膝の軟骨が擦り減るなどして、痛みを引き起こしている可能性もあります。

 最初のうちはあまり強い痛みを感じないこともありますが、軟骨の損傷が進むと痛みが悪化したり、階段の昇り降りや正座の姿勢が困難になったりすることがあります。

 生活動作に困難が生じるため外出等がおっくうになり、精神面に良くない影響を与えることがありますし、筋力が低下してさらに状態が悪化するという悪循環に陥ってしまう可能性もあります。

 膝に違和感を感じられましたら、できるだけ早く接骨院等にご相談いただくことをお勧めいたします。

4 姿勢や生活習慣

 心当たりがないのに膝が痛む、いわゆる原因不明の膝痛に悩まされている場合、運動不足によって膝周りの筋肉や関節が血行不良を起こしていたり、姿勢が悪く膝に負担が掛かりやすい立ち方や歩き方をしていたりすることが原因である可能性があります。

 痛めた記憶はないし、痛めるほど酷使した心当たりもないと思うかもしれませんが、「歩く」「しゃがむ」「座る」「立つ」といった私達が日頃から何気なく行っている動作は、膝を動かして行っています。

 筋力が低下していたり、日頃から膝に負荷の掛かりやすい体勢を続けていたりしますと、そのような何気ない動作の中で、関節の噛み合わせに僅かなズレが生じる「亜脱臼」の場合もあります。

 また繰り返される動作のために、どうしても膝関節の軟骨は摩耗してしまいますので、それによって痛みが生じている可能性も考えられます。

 極端に軟骨が磨り減って関節が変形し、変形性膝関節症などになってしまっている場合も痛みが生じます。

 深刻化してしまう前に、一度接骨院に相談し、適切な施術を受けると共に、予防策などのアドバイスを受けることをお勧めいたします。

PageTop